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「クロスオーバーでつくる」古賀市まちづくりの本音

自治体インタビューvol.4

左:古賀市長 田辺 一城 氏 右:(株)あわえ 執行役員 吉田 和史


 
 
 

「クロスオーバーでつくる」古賀市まちづくりの本音

 
 
 

古賀市は、コロナ禍の影響もあり休業していた薬王寺温泉の旅館「快生館」をインキュベーション施設としてリノベーションしました。新ビジネスの創出・新規起業の支援を目的として装い新たにした快生館。そこにはどんな古賀市長の狙いと想いがあるのか。「クロスオーバー」でつくるまちづくりの本音を、田辺市長にあわえの吉田執行役員がお伺いしました。


 
 
 

温泉施設をなぜインキュベーション施設に?

 
 
 

吉田:「なぜ温泉旅館の快生館をインキュベーション施設にしようと考えられたのですか?」

田辺市長:「かつてから薬王寺温泉というのは古賀市の重要な地域資源でした。新型コロナウイルス感染症の影響で、旅館営業を休業し事実上閉館となるとオーナーから直接伺いました。天然温泉があるというのは重要な観光資源であり地域資源なのでなんとか残したいと思ったんです。」

吉田:「そこでインキュベーション施設ですか?」

田辺市長:「新型コロナウイルス感染症が流行し始めた頃でしたが、今後のwithコロナ・afiterコロナの社会に適応できる施設にしたいと思っていました。まちづくりの頭脳である経営戦略課と話した上で、久保さん(古賀市 経営戦略課 経営戦略係 係長)のサテライトオフィス誘致をやりたいっていう夢も聞いていましたし、サテライトオフィス、シェアオフィス、コワーキングスペース等として活用して、起業創業にチャレンジする環境をつくろうということで今秋オープンに至りました。」

吉田:「久保さんの強い思いも後押しになったのですね。先ほど貴重な地域資源とおっしゃいましたが、田辺市長の考える薬王寺温泉の地域資源の魅力はどのようなところでしょうか?」

田辺市長:「そもそもですね、福岡市という大都市の近郊に天然温泉がある、ということ自体価値があると考えています。博多から電車で20分の距離のまちに、自然に囲まれた天然温泉があるというのは家族湯以外にももっと可能性のある資源だと思っています。」

吉田:「たしかに外から人を呼び込める資源に十分なり得ますよね。」

田辺市長:「昔は薬王寺という地域は博多の奥座敷と呼ばれていました。福岡の役所や企業の方が余暇もかねてコミュニケーションを図る場として利用されていたんですね。それはもうひと昔前の話で、時代が変わって、余暇はもちろんですが、自然と触れ合ったり働く場所として利用したり、新しい形で今の社会の中で別の価値を見出せるのではないかと考えています。」

吉田:「なるほど、それで快生館を温泉のまま同じように再開させるのではなく、別の価値を見出せる場所としてリノベーションしてインキュベーション施設にされたのですね。」

田辺市長:「相当な金額の投資ですから、正直満場一致で進められているわけではありません。しかし、古賀市民はもとより、古賀市外からも薬王寺温泉の存在は知られていて、いい場所だと思ってもらえていた場所なので、この危機を乗り越えて資源として活かしていくことが大事だと思っています。」

吉田:「他の地域で温泉が欲しくても、ないところはどうしようもないですからね。いかに自分たちの地域資源の価値を見出し、前向きなチャレンジができるかが大事なんですね。」

 

温泉施設をリノベーションしたインキュベーション施設「快生館」の様子


 
 
 

古賀市らしいまちづくり

 
 
 

田辺市長:「古賀市は古賀市らしいまちづくりができればいいと思っています。両隣のまちに大型商業施設が相次いで出来ました。たしかに便利かもしれないけれど、自分たちのまちでないとできないまちづくりを考えていかないと。」

吉田:「住民としては、目先ちょっと羨ましかったりしますよね。比較してそれに比べてうちはなんにもないなぁとか思ってしまったり。」

田辺市長:「そう。私は新聞記者を経て大都市や地方の生活を経験したからこそ、それぞれの地域にはそれぞれの良さがあるという認識を持てるようになりました。その大型商業施設がオープンすると、古賀にはなんにもないって言う人が多かったですね。」

吉田:「それが田辺市長が政治に関わるきっかけにもなったんですかね。」

田辺市長:「そうですね。なんか打ちひしがれている感があったんですよね。そういう大型商業施設は本当に古賀になければならないものなのか?と提言しました。もっと古賀の風土や文化の上に、何かいいものが生み出されるまちの方が、古賀の魅力を引き出せると思っています。」

吉田:「もともとの古賀の良さを活かしてこそ、古賀らしいまちづくりになるということですね。」

田辺市長:「そうですね。それこそ、古賀市で多様な人が交わりあって創り出せる掛け算、クロスオーバーのまちづくりだと思っています。そのために大事なことが2つ。1つ目は、そういう多様な人が交わる場づくり。それを今回の快生館であるインキュベーション施設に期待しています。まずはいろんな人が集まる場にしていくことですね。2つ目は、そうやって外から来た人と、古賀の地域の人たちや風土や歴史と掛け算して、新しい価値創造につなげてほしいと思います。」

吉田:「快生館は、外から来る企業さんにそういった古賀市の魅力をお伝えできる場にしたいですね。」

田辺市長:「来てくださったら、私出向いて何回でもお伝えしに行きますよ。」

吉田:「え!?市長自らですか?」

田辺市長:「古賀市役所から15分で行けちゃうんですよ。行きますって書いといてください(笑)。」

吉田:「まずそれが古賀市の魅力のひとつになりますね。企業ってなかなか首長さんと会えないので、嬉しいと思います。我々としても嬉しいです。」

インタビューに答えていただいた古賀市長


 
 
 

古賀市に広がるビジネスチャンス

 
 
 

田辺市長:「来てくださった企業には、ビジネスチャンスが広がる素地が古賀にはあることをお伝えしたいですね。」

吉田:「具体的にはどんなところでしょうか。」

田辺市長:「地域活性化の取り組みとして、大きく3つに取り組んでいます。1つ目は古賀駅の中心市街地活性化のプロジェクトで、元気がない状態だったのがこのプロジェクトのおかげでここ数年でかなり元気になってきています。2つ目はスポーツや健康増進、地産地消の拠点として古賀グリーンパークという大きな公園機能をもった施設の活性化にも取り組んでいます。そしてさらに薬王寺温泉の、時代の変化に対応した快生館の取り組み。それぞれの地域の活性化はもちろんですが、活躍できる多様なフィールドがありますし、1つの地域での取り組みが別の地域と掛け算でいくらでも広がると思います。」

吉田:「なるほど。ここでもやはり、古賀市ならではの人や文化、歴史とのクロスオーバーが生まれているんですかね。」

田辺市長:「はい。古賀駅の西口には旧来の商店街がありますが、その本質的な再生に、外部の方が入ってプロジェクトを進めてもらっています。西口の核となる人が来るようなきっかけづくりを、商店街を1軒1軒練り歩いて、交流を持ちながら、古賀市の魅力ある地域資源あるいは原石をもう一度見出そうとしてくれています。ですから、いろいろ関心のある方が外から入ってきてくださるので、その結果、地域の方の事業がまちづくりにつながっていくという土台がありますね。」

吉田:「素敵ですね。企業次第で、どんどん広がっていきそうですね。」

田辺市長:「まちづくりの上ではどこでも人と人との繋がりが大切です。それを大事にしてもらえれば、古賀市の人は歓迎して応援してくれるし、成果にもつながっていくと思います。それがなかなか都市部だと難しい、地方の良さだと思います。」

吉田:「そうですね。地方進出を検討する企業も新規事業創出が目的のところが多いですし、地方だからこそできることですね。」

田辺市長:「そう、日本全国見たら大概が地方なんですよ。だから地方の視点で何かを生み出した方が、汎用性というか、日本全国の多くの人のニーズに合ったものを生み出せると思いますね。」

吉田:「まさに弊社のサテライトオフィス誘致のノウハウも、過疎地の美波町で生まれ、結果全国の地方自治体に展開できているのと同じことが言えますね。」

田辺市長:「そうですね。そのためにも、まず古賀市でやってみよう、というきっかけづくりが一番大事だと思いますので、まずは古賀市を知ってもらう、選択肢の中に古賀市を入れてもらうという前提の仕事を行政としてやっていかなくてはいけないと思っています。」

吉田:「それでは、最後に誘致企業へのメッセージをお願いします。」

田辺市長:「古賀市のまちづくりのキーワードはみんなでまちづくり、です。外から来た人だけがやるものではなくて、地域の人たちも一緒に盛り上げていきたいという気質があります。そういう重要なきっかけの場に薬王寺温泉の快生館はなりますし、そこに集うみなさんにもきっと薔薇色の未来が待っています。」

吉田「力強いお言葉ありがとうございます。本日は誠にありがとうございました。」

快生館のオープニングイベントでの集合写真


 
 
 

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