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執筆者の写真彩香 清水

子どもたちが一生持てる宝物 高畠町デュアルスクール


デュアルスクールを実施した高畠町立二井宿小学校の校門にて

2024年7月、全校生徒30名に満たない山形県高畠町の二井宿小学校に、2人の友だちがデュアルスクールでやってきました。デュアルスクールとは、一定期間、学区外の学校に通える多地域就学制度であり、2016年に徳島県ではじまり今年からは山形県の高畠町で実施されています。


今回、高畠町で2週間のデュアルスクールを体験された東京都在住の小2の女の子、小4の男の子のお母さん、直子さんにお話をお伺いしました。

ふるさとがない


私自身、東京生まれ東京育ちでいわゆる「田舎」と呼べるふるさとがありません。子どもたちが生まれるまでは、東京が大好きで東京以外で暮らすなんて考えられない!くらいだったのですが(笑)、子どもたちが生まれて、周りの子どもたちがおじいちゃんおばあちゃんのお家へ田舎へ行くという話を聞く度に、少しづつ考えが変わってきたんです。自然豊かな地方に、ふるさとをつくる機会をつくりたいと思いつつ、学校があるから無理だよなぁと半ば諦めていたんです。そんな時たまたまなのですが、子どもの同級生が徳島にデュアルスクールで行ったという話を聞いて。学校があっても行けるんだ!と思って、あわえさんに問い合わせして、それからは、あっという間に山形でした。


1日目からできた親友


ちょうど上の子の学年の男の子が1人しかいなかったようで、デュアルスクールで来てくれたのを大変喜んでくれたようでした。1日目から帰ってくるなり「親友ができた!」というので、驚きましたがそれだけ馴染んでくれて、受け入れてもらえたんだなと嬉しかったです。東京に帰ってきた今も、親友との写真を机の上に貼ってます。それだけ子どもにとっても濃い体験だったのだと思いますね。下の子は人数の少なさに本当に驚いていて、東京では全校生徒と話すなんて機会はないけれど、山形では全校生徒と話ができて面白かったと話してくれました。


勉強については、下の子は山形の方が進んでいたみたいで良い予習になったみたいです。上の子は逆に東京の学校の方が進んでいたようで、復習になったようです。その分「同級生に教えてあげたんだよ!」とちょっと嬉しそうでした。

田んぼ学習

全校生徒で田んぼの生き物調査

特に自然との触れ合いを期待していた私にとって、学校で田んぼ学習があったのはとてもありがたかったです。単純に稲刈りの時だけ、という切り取られた自然体験ではなく、学校のすぐ近くにある田んぼで、自分たちで成長の過程も目にしながら田んぼと触れ合う。そして地域の方々の協力で育てているそうで、周囲の方の努力を間近に感じることで、食への関心が自然に高まっているんじゃないかなと思いました。給食も、地域の方から野菜を仕入れたりしているそうで、今日は〇〇さんの家のお野菜です、って紹介があったり。後から話を聞いたら、私が交流していたおばあちゃんだ!ということが後でわかったり。自分が食べるものはどこから来るのか?それが地域や身近にいる人に支えられているということが、体感できたんじゃないかと思います。

子どもたちの変化


最終日 別れを惜しむ子どもたち

東京で人混みの中を歩いていると、「(人が少ない)二井宿に帰りたい~」とかですね、デュアルスクールから帰ってきて2か月ちょっと経ちますが、高畠町での体験がたしかに子どもたちの中に息づいているなと感じます。東京は場所柄、遊ぶ場所や施設がたくさんあるのですが、そういうところに行くと、こういう施設が少ない高畠町ではみんな今ごろ何して遊んでいるんだろう?とか。今までは自分たちの単一の学校、単一の世界だったものが、同じ時間帯に同じ世代の子が全く別の環境にいるということを体験できたので、物事を見る目が複眼的になったなぁと。そうやって視野が広げられただけでも、このデュアルスクールに参加させて良かったと思います。移住や二地域居住、地方や海外への関心も高まりましたし、もっといろんな体験を子どもたちにさせたいとさらに強く思うようになりました。


お悩みのママ、パパさんへ


デュアルスクールは、本当に子どもにとってかけがえのない経験になります。それをこんな小さな子どもの頃に体験できて、この思い出とつながりを何十年も持ち続けられるって本当に幸せなことだなと思います。私も子どもたちが羨ましいくらいです(笑)。ちょっと難しいかな、調整が大変だし、、、といろいろ不安なこともあると思いますが、ぜひ、トライしてみてください!子どもたちにとって一生ものの宝物になるはずです。

デュアルスクールに興味のある方、まずはお気軽にお問い合わせください♪

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