新型コロナウィルスによる感染症拡大の影響で地域経済にも大きな影響が出る中、あわえがサテライトオフィス誘致やコミュニティ支援などを行う宮城県富谷市では、地域の飲食店を応援するため、テイクアウト情報をLINEで検索・予約できるアプリサービスの実証実験が始まりました。実証実験に合わせて、地域情報サイトやSNSでの情報発信も強化され、「オール富谷」で地域事業者を支援・応援する取り組みが進んでいます。
サテライトオフィス 企業が、市内飲食店を応援
富谷市で実証実験がはじまったのは、合同会社Oblivion(本社:東京)が開発・運用するテイクアウト予約サービス「Lテイクアウト」。新型コロナウィルス感染症拡大により自粛営業が続いている飲食店を応援するため、同社が4月にリリースしたサービスです。
googleマップと連動し、位置情報から自宅や職場の近くにあるテイクアウト対応の飲食店をLINE上で簡単に検索、そのまま予約まで行うことができます。
合同会社Oblivionは富谷市が運営する富谷市まちづくり産業交流プラザ「TOMI+(とみぷら)」に入居するアプリケーション開発会社で本社は東京都にあります。市内飲食店のテイクアウト商品の利用促進につながる仕組みに関して、富谷市とTOMI+運営側との度重なる協議の上、今回の「Lテイクアウト」の実証実験に至りました。
実証実験と連動した「オール富谷」情報発信の取り組み
今回の実証実験と連動し、富谷市では地域で頑張る飲食店を応援するための情報発信の強化も進んでいます。
富谷市のイベント情報、店舗情報、時事ニュースなどを発信する地域情報サイト「とみやー」では、富谷市のテイクアウトができる飲食店の店舗情報をまとめ、随時情報を更新しています。飲食店からの情報提供も受け付けていて、市内飲食店情報のプラットフォームとして機能しています。
また、全国的なムーブメントにもなっている「#エール飯プロジェクト」に富谷市も参加。テイクアウトした食事やお持ち帰り商品の写真を、購入者や飲食店がハッシュタグ「#○○エール飯」(○○は地域名)をつけてSNSに投稿する取り組みですが、富谷市でも『富谷市民5万2000人のテイクアウトプロジェクト「#富谷エール飯」』と題したfacebookページを立ち上げて、「とみやー」や地域内の様々な人や団体と協力しながら、市内のお持ち帰り消費を促しています。
「とみやー」や「#富谷エール飯プロジェクト」は、富谷市が運営する起業塾「富谷塾」に参加している地元住民や「TOMI+」コミュニティコンシェルジュ(あわえ所属)が中心となって運営や取り組みを進めています。富谷塾を軸に地域内の様々な人が連携をとることで、「オール富谷」での活動が積極的に行われています。
「オール富谷」を育てるTOMI+の富谷塾とは?
地域の情報発信や地域課題解決への取り組みが地域内の様々な人や起業を巻き込んで進む富谷市。その中心にあるのは、富谷市まちづくり産業交流プラザ「TOMI+」と富谷市の新しいスタイルの起業塾「富谷塾」です。
富谷市まちづくり産業交流プラザ「TOMI+」は、富谷市の未来をつくるまちづくりの拠点として2018年にオープンしました。「住みたくなるまち日本一」実現に向け、様々なイベントやセミナー、起業家支援、IT企業などのサテライトオフィス誘致を、富谷市役所と地域住民、そしてあわえをはじめとする外部サポート団体が連携して行っています。
「富谷塾」は、「TOMI+」を拠点に若生裕俊市長を塾長として2018年に開塾。「好きなことでビジネスがしたい」「地域を元気にしたい」「何か楽しいことがしたい」そんな思いを持った人が集まる住民参加型の起業塾です。起業のきっかけづくりやアイデアを具現化するためのサポート、起業後のアフターケアなど、常駐のコミュニティコンシェルジュがメインサポーターとなり、累計約120名の塾生が新しいビジネスの創出を目指して活動しています。
稼ぐためだけの起業ではなく、塾生の「好き」や「やってみたい」をベースに、長期的で自分らしい起業へと繋がるサポートを行っています。人が集う場所があり、ビジネスを学ぶ機会とアイデアを形にするサポートがあり、役場や地域住民、市外から訪れる人や企業が混ざり合うコミュニティがあること、それが富谷市が「オール富谷」で取り組みを進められる秘密なのです。
地域課題の解決に向けて、新たな実証実験も予定中
富谷市では今回の飲食店テイクアウト予約サービスの実証実験以外にも、地域課題の解決に向けた様々な実証実験や取り組み実施予定です。「住みたくなるまち日本一」を目指す、「オール富谷」の取り組みに今後も目注目です!
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